今週末はイースター、そして来週から2週間は下院も上院も休会とあって、今週のキャピタル・ヒルは、すでに休暇前の雰囲気が流れている。
議会スタッフの友達から、休会中だから、「夕食に行こうよ」という誘いメールが入ってくる。
だが、こういう時は、シンクタンクは忙しい。
議員や政治関係者が議会以外のことにあてる時間があるため、シンクタンクで講演する。しかも、来週から、ゴールデン・ウィークにかけては、ワシントンDCに日本の政治家の訪米機会も増す。
ヘリテージ財団も、例に漏れず、来週から何かと忙しい。
来週の13日(金)にはコンドリーザ・ライス元国務長官が国際問題について講演するし、共和党のエース、ポール・ライアン下院議員も再来週にまた、講演する。そして、4月16日には、前回アナウンスしたとおり、石原慎太郎都知事が講演する。
また、4月3日ヘリテージ財団の創設者エド・フルナー所長が、ブラッドリー財団の「今年の人」に選ばれた。そのお祝いの会もきっと近々予定されるだろう。
ゴールデンウィーク前後を利用してワシントンDCを訪問される方は、ぜひ、シンクタンクのイベントをネットでチェックしてみてください。思わぬ政治的有名人の話が聞けることがありますよ。
それから、久々に大統領選挙の話題をもう一つ。
4月3日メリーランド州、ウィスコンシン州、ワシントンDCで予備選挙が行われ、ミット・ロムニーが3州で勝利をあげ、大統領指名の地位を獲得しつつある。
リック・サントラムは、社会保守が多いと言われるウィスコンシン州で勝利したかったが負けてしまったため、4月24日の予備選挙が背水の陣となる。この日は、地元であるペンシルバニア州の予備選挙が行われ、ここでサントラムは敗れると撤退せざるを得ない。
この流れの中で、最近、注目を集めているのが、共和党大統領指名のフロント・ランナーを走るミット・ロムニーの妻、アン夫人である。
最近の遊説では、ロムニー候補とアン夫人は一緒に登場する。最初に、アン夫人がマイクを持ち、ロムニー候補を紹介する。
「43年間の結婚生活でもっともこの人を知る私が、この人こそ大統領になるべきだと思うの」と紹介するのである。
日本でも、政治家になりたいが妻が反対しているという話はよく聞くが、「妻があなたこそと言っている」という話はあまり聞いたことがない。
アメリカでも、妻が政治家になって欲しいと思える夫は珍しい、ということなのだろう。
演説がうまくない、と言われてきたロムニー候補だが、アン夫人がそばにいると、上手にできるし、選挙の不安からのいらいらも抑えられると言われている。
ベビーブーマー世代の離婚率は4人に一人と最も高く、最近ではニュースによく上がっている。
アン夫人の人気は、こんな世相にあるからこその反映と言えるだろう。長年、病気に苦しんだアン夫人だが、今回の選挙は全面的にサポートする。
一方、ミシェル・オバマ夫人も人気が高い。2008年の選挙の初期ではほとんど登場しなかった。同じキャリア・ウーマンだったヒラリーがクリントン元大統領の初めての選挙で不評を買ったがための戦略だった。だが、オバマ選挙では、ミシェル夫人は登場頻度をあげる度に好感度が高くなっていった。
2012年大統領選挙の選挙最終兵器は、両党とも「妻」になる可能性が高い、とアメリカのマスコミは伝えている。
No comments:
Post a Comment